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2016年7月22日 14:00 学び

子どもの台所仕事研究家 presents 第3話 「なぜ良いの?どんな風に良いの?絵本が子どもに与える3つの嬉しいこと」

子どもの台所仕事研究家 presents 第3話 「なぜ良いの?どんな風に良いの?絵本が子どもに与える3つの嬉しいこと」

こんにちは。こどもキッチンの石井です。

子どもと言えば、絵本。絵本といえば子ども。3回目の今回は、絵本のお話です。

「絵本は良い」と聞いたことはあっても、「なぜ良いのか、どんな風に良いのか」については、はっきりと知らない人も多いのでは?そこで今回は、絵本が子どもにもたらすモノや、コミュニケーションへの影響についてお話したいと思います。


1.「言葉を覚える」

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例えば、まだ言葉の話せない赤ちゃんの前にテレビを置き、画面の中で人がりんごを差し出し「りんご」と繰り返し発話したとします。さて赤ちゃんは、「りんご」という言葉を身につけることができるでしょうか?

答えは「NO」です。

言葉が完成している大人からすれば、テレビで話すアナウンサーの声も隣で話す人の声も、等しく「人間の言葉」として認識できますが、小さな子どもはそうではないようです。テレビ画面はチカチカする光。テレビから聞こえる音は「人の声」とは認識しておらず、冷蔵庫の「ブー」という電子音と区別できないのだそうです。ちょっと恐くないですか?

テレビ見せていたら、子どもが言葉話すようになるなんて思っているとしたら、とんでもない勘違いなんですよぉ~。

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では、赤ちゃんはどうやって言葉を覚えていくのでしょう~?

赤ちゃんが、話をしているお母さんの口元をジーッと見つめているという光景に出会ったことないですか?実はこれが、赤ちゃんが言葉を獲得しているところなのです。

赤ちゃんは周りにいる人間の「口元の動き」を見て言葉を覚えます。その吸収力は、乾いたスポンジが水を吸い取るがごとく。どんなに大人が「これはムズカシイ」と思う言葉でも、全く意に介することなく、どんどん自分の中に言葉を取り入れていきます。

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私が主宰している料理教室では、1・2歳代の子どもたちにも全く遠慮なく言葉を伝えています。「スパチュラ」や「栓抜き」など、日常ではあまり出会わない道具と言葉であっても、ゆっくり・はっきり伝えると、ジーッと口元を見てすぐに覚えちゃいます。「物」と「物の名前がしっかり結びつくと、本当にうれしそう!子どもって、言葉を覚えるのは、ワクワク楽しいことなんですね。

読み聞かせ石井先生

絵本であれば、そこに描かれたりんごの絵を見せながらお母さんが「りんご」と言うと、その口の動きを見て「りんご」と発話しようとします。「りんご」を見た、触った、においを嗅いだ、食べた、という体験があれば、「ああ、これはあのりんごのことだな」と過去の体験(三次元)をたぐり寄せて、りんごの絵(二次元)にヒットさせ、意味(抽象)も含めて、身につけていきます。

でも、誤解しないでください。

<絵本だけで周りの全てを理解し、言葉を覚え、扱えるようになる>ということではありません。

子どもの成長には、本人の体や五感を、本人の意志で使う

<実際の体験>

が不可欠だということを、どうか忘れないでくださいね。

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言葉の吸収がどんどん進むと、今度は、ため込んだ言葉を爆発的に出す時期がやってきます。「あのね。」「えっとね。」「今日、Aちゃんがね。」「ごはんがおいしくて」「おばあちゃんが」「お父さんが」・・・。知ってる言葉を駆使して、話しはじめるとエンドレス。3歳ごろでしょうか。この時期特有の言葉の爆発期間だけのことだと思えば、これもまた楽し、です。

さらに、絵本の良いところは、日常あまり目にしないモノやコトにも出会えるところ!

言葉をどんどん吸収・発話するようになり、やがて5歳ごろになると今度は「宇宙の果てはどうなっているんだろう?」「地面を掘っていくとその先には何があるんだろう?」と、絵本で見た“現実にあるのだけれど、目にすることはできないこと”を想像するようになります。この頃は色々なことに興味津々。5歳頃に「なんで?」「どうして?」をやたらときいてくる時期があるのですが、この問いを軽く流さずに、分からないことは大人も一緒に“宇宙の絵本”を見ながら語り合うというのも、良いものです。


2.コミュニケーションの機会をつくる

読み聞かせ05

「うわぁぁ」「すごい!」絵本の世界に引き込まれて、自然と親子の会話が生まれる楽しさは、子どもが絵本を読んで欲しがる幼少期にしかありえない貴重な時間です。

ストーリー性のある絵本では、「どうして○○ちゃんはこうなったんかな〜?」とか、「さあ、次はどうなるでしょう?」など人の気持ちを想像したり、次に起こることを予見する力をつけるサポートにもつながるかも知れません。

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さて。ここでちょっと質問です。

あなたは道を歩いている時に後ろから「こんにちは」という声が聞こえたら、「え?私?」と、一瞬ドキリとしませんか?実は、最近、こうした場面でドキリともせず、「自分とは関係のないこと」と無意識にスルーする人が増えているそうです。これは、テレビなど、自分が今いる現実とは別の世界で展開されるメディアからの「音」に幼少期からさらされる時間が多いことが、要因のひとつかも知れないと言われています。

<人は人からしか学べない>

子どもの育ちには「実体験に勝る物なし!」です。そして、絵本は、テレビなどメディアとの接触とは全く違ったコミュニケーションなのです。

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子ども向け・赤ちゃん向けの本の中には、子どもが楽しめることはもちろん、大人が読んでも楽しめるクオリティの高い本が結構あります。そういうのを一緒に読んであげながら、大人も楽しむなどと言うのは、親子にとって最高のコミュニケーションのひとつではないでしょうか。


3.お母さん・お父さんや周りの人との愛や信頼の確認ができる

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子どもは、お母さん・お父さん・おじいちゃん・おばあちゃんが大好き。だからと言って、いつも一緒にいるというわけにもいきませんよね。もちろん、24時間べったりする必要もないと思いますけど、1日1回くらいはゆっくりと向き合う時間は必要です。しかし、スピードの早い現代に生きている私たちは、そんな時間さえ意識的につくらなければ、忙しさに追われて逃してしまいます。そのためにも1日10分や15分、親子で和むの絵本タイムはとても有効だと思うのです。

子どもにとって読み聞かせは、お母さんやお父さんの意識が100%自分に向けられていると感じられる行為ですし、おひざにのせて読んだりすれば、スキンシップもとれるので安心感も抜群です。

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「1日の終わりは絵本タイム」にして、その時間は「こどもとだけ一緒」というのも、なかなかいいものですし、夜寝るまでの習慣にもなります。「お風呂に入って、歯を磨いて、絵本を読んだら暗くして寝る」を小さい頃からの夜の日課にして続けておけば、お母さんが「絵本読んであげるから、好きなの1冊持っておいで」と言ったら、子どもは自動的に「ああ、そろそろ寝るってことやな」ということになりますから。


では、小さい子どもにはどんな絵本を読んであげたらよいのでしょう?

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次回は、子どもたちが大好きな絵本や、大人にも読んで欲しい絵本をご紹介します。こどもキッチンの2歳~未就学児のクラスで読んで、子どもたちに好評な絵本ばかりです。


こどもキッチン主宰

石井由紀子さん

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子どもの台所仕事研究家。 モンテッソーリの教育理論をベースに 台所仕事から子どもの自立をつくる教室 「こどもキッチン」を主宰している。

こどもキッチン http://blog.kodomo-kitchen.com/

 

石井先生の前回ブログはコチラ

子どもの台所仕事研究家 presents  第1話「マリア様みたいな母親にはなれへんて!」

子どもの台所仕事研究家 presents  第2話 1歳半からできる「おにぎりづくり」