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2018年9月5日 15:11 学び 社会

9月は防災月間☆災害時にも使えるごはんレシピ

9月は防災月間☆災害時にも使えるごはんレシピ

9月は防災月間☆現地ボランティア情報とふだんにも災害時にも使えるごはんレシピ

 

1 西日本豪雨災害から2か月・地域の様子

 こんにちは。「いつもがわくわく☆こどもてらこや」主宰の柳原里実です。

先日、岡山県西平島地区へ、家族で少しお手伝いに行かせていただいた折、そこで本当に丁寧に活動してくださっているボランティアチームの「在りよう」に、強く感銘を受けました。

例年にない酷暑の中、毎日、泥かき、床板はずし、運び出し、水洗い、そうじ、修理などの作業。地域の方の中には、「こんなことまで頼めない…」「もっと大変なところがあるから…」「もう無理…」と言われる方も。けれど、おひとりおひとりの声をじっくりていねいに引き出し、地域の方の心に沿いながら、真摯に、ほがらかに、作業を続けていかれる中で、○○さんたちならやってくれるという信頼関係へ。ご自身の家も被災されながら、みなさんのお手伝いをしてくださる地域の方々もたくさんです。

「するーされる」という、昔の二次元な関係ではなく、ボランティアチーム、地域の方々、行政の方々が、立体的に、相互的に、それぞれの持ち場で、持ち味で、持てる力を最大限以上に出されていました。

現地のみなさんとのお盆の祭りのお手伝いに、再び伺わせていただいた折には、お会いしたかった方たちに逢うことができました。ボランティアチームさんは、ほぼ大きな作業にめどがついたとして、他のまだまだ人手を募集している地域での活動に移られました。けれど、西平島から拠点を撤収されるのではなく、その地区に置いたまま、そこから向かい、作業をされる。そういった選択にも「真摯さ」が現れていて、また感銘を受けました。

こうして文をまとめている今も、現地で作業を続けてくださっていることに感謝いたします。

 

2 がんばらない「自然な暮らし」と「減災」

普段から、がんばらずに「自然な暮らし」は、「減災」に通じるものがあるように思います。なるべく少ない資源で、手に入る食物の栄養とエネルギーを引き出し、ありがたくいただくことは、心、身体、環境に無理がありません。

 

「身土不二(しんどふじ)」…その季節にとれる、その土地のものをいただきます。

「一物全体(いちぶつぜんたい)」…皮や根など、まるごといただきます。

「伝統食」…乾物(海産物、キノコ類、根菜類等)、穀物(米、麦、豆等)、発酵食・伝統食(味噌、醤油、塩麹、梅干し、漬物等)、昔ながらのものは、保存期間も長く、備蓄にも好適です。

「陰陽バランス」…下へとのびる野菜が陰、上へのびる野菜は陽。陽性から陰性の野菜を重ねて、塩をふり、蒸し煮する『重ね煮』は、陰陽バランスやエネルギーの高いものができると言われています。『重ね煮』から、一度にさまざまな主菜副菜に応用できます。

 

 これから、いつ、どこで、どの程度のことが起こるか分かりません。国が公表している大規模地震発生の確立も、パーセンテージが引き上げられました。いたずらに不安をあおるという意味ではなく、できる準備をして、あとはリラックスして、大切なひとたちと「いま・ここ」を、こころから味わう。そんな風にいられればと思っています。

 持ち出し袋について(マムズマート過去記事リンク)

 

 備蓄で大切な「水」。先月の大阪北部地震でも、付近の店から姿を消したのはペットボトルの「水」でした。ライフラインが復旧するまでには、1週間程度かかるそうですが、今回のように大規模な災害になれば、地域によってはひと月またはそれ以上かかることも考えられます。

その他、米・餅・粉・豆類などの炭水化物、塩・味噌・醤油などの伝統あるいは発酵調味料、海苔・高野豆腐・切り干し大根などの乾物、梅干しなどの「おうち薬」は、普段使いながら、そのまま備蓄することができますね。

また、食べるために包丁がいらず、常温で長期保存可能、調理に火や水を使わないか最小限で済む、缶詰やパックのものも、ローリングストックして、普段の食卓にも使えます。

 

3 普段も非常時にも便利☆節水のアイディア

貴重な水をなるべく使わないように、準備中、調理中、片付け中に節約する方法です。

◎お米を洗わない(無農薬のものが安心)

◎まな板を使わずはさみで切る 

◎牛乳パックなど捨てる予定の物をまな板に敷く 

◎小さく薄く切る ピーラーでそぐ 

◎ポリ袋料理を取り入れる

◎保温調理 保温調理器がなくても、バスタオルなどでくるめば可能

◎なるべく汁ものの献立にする

◎使用後の鍋や食器は、スパチュラや捨てる予定の新聞紙で拭き上げる など

 これらも普段から使えることですね。 

 

4 普段にも非常時にも「重ね煮」

陽性から陰性の野菜を重ねて、塩をふり、蒸し煮する『重ね煮』は、陰陽バランスやエネルギーの高いものができると言われています。『重ね煮』から、一度にさまざまな主菜副菜に応用できます。

 その時手に入る野菜を切って、陽から陰の順に重ね、大鍋で重ね煮をたくさんつくっておくと、そこから必要な分を取り、さまざまな料理に発展させることができます。

 細かい一品料理もたくさんできますが、大鍋で、具だくさんの、みそ汁、豚汁、だんご汁、ラタトゥイユ、シチュー、カレーなどを炊くと、ひと鍋でさまざまな食材を、たくさんの人数で、おいしく頂くことができます。

 

5 知っておくと便利「基本のポリ袋料理」

 こどもてらこやのこどもたちと、はたけで『ライフラインが途切れた自宅避難時の料理』と『災害時に役立つ新聞紙の折り方』を実施いたしました。

 <ごはん>

炊くときに梅干しを入れると、日持ちしやすくなります。わたしは梅干しの種を入れます。

◎炊く前に、乾燥わかめ、醤油を加えると「わかめごはん」。白ごまを散らして。

◎ツナ、醤油を加えて炊き、重ね煮を混ぜると「炊き込みごはん」。

*重ね煮野菜がなければ、お米といっしょに小さく切った野菜を入れて炊けます。

◎トマト麹やトマト缶を加えて炊き、重ね煮を混ぜると「トマトライス」。

◎袋のままむすぶ「おむすび」。お好みで、梅干し、ゆかり、塩昆布、ごま、とろろ昆布、かつお節などを入れると、味に変化が出ます。

 

[材料]

 ・米 100g(コップ半分くらい) ・水 110-120cc(コップ半分より少し上くらい)

[作り方]

①袋にすべて入れ、空気を抜いて薄くし、一番上で結び、30分ほど置いて、浸水させます。 

*なるべく薄く広げます

②沸騰した湯に入れ、15-20分ほど中火で加熱します。 

③火を消し、ふたをして15分ほどそのまま置いて蒸らしたらできあがり。

 

<主菜・副菜―野菜と魚の煮物>

 揚げ物と焼き物以外の、煮物、蒸し物、和え物、サラダ、…いつもの料理もほぼできます。ポイントは、小さく切ることです。

 缶詰は、さばに限らず、いわし、ツナ、やきとり、貝柱、しぐれ煮など手に入るもので大丈夫です。写真は、左上から、塩麹、醤油、カレー、ケチャップ。お好みで小1-2加えて、味のバリエーションをつけてもいいですね。ちなみにうちで人気なのは、カレー粉小1を加えたエスニック風です。

 

[材料]

 ・さば缶(何味でも可) 1つ  ・薄切りした野菜 200g

[作り方]

①袋に、薄切りした野菜とさばを入れ、空気を抜いて一番上で結びます。(写真右上)

*なるべく薄く広げます

*右周りに、だし巻き卵、じゃがいもの昆布あえ、蒸しパン

②沸騰した湯に入れ、15分ほど中火で加熱します。

③火を消し、ふたをして15分ほどそのままおき、蒸らします。お好みで、塩などで調味したらできあがり。

<和え物・みそ汁>

 野菜は、手に入るものでよいです。

*写真は手前:アスパラガスとじゃがいもの梅肉和え、奥:ブロッコリーのみそマヨがけ

[材料]

 ・薄切りした野菜 100g  ・梅干し、塩ふき昆布、かつお節、すりごまなど 適量

[作り方]

①袋に、野菜を入れ、空気を抜いて一番上で結びます。

②沸騰した湯に入れ、15分ほど中火で加熱します。

③火を消し、ふたをして15分ほどそのままおき、蒸らします。

④お好みで、梅干し、鰹節、すりごまなどと混ぜると和え物、お湯を入れて味噌を溶かすとみそ汁のできあがり。

 

<ゆでないおかず―切り干し大根のツナ和え>

ポリ袋の中で、野菜と塩をなじませて「おつけもの」。塩をなじませた野菜と水で戻したわかめをしぼって、かんきつ類のしぼり汁やお酢を加えると「酢の物」。

切り干し大根も、火を通さずにいただくことができます。栄養価も高いのでぜひ常備したいものです。

[材料]

 ・切り干し大根 30g  ・ツナ 大5 ・水 90cc  ・醤油 大1

[作り方]

①袋に、すべて入れ、空気を抜いて一番上で結びます。

②袋のまま、全体をもみます。

③しばらくおき、なじんだらできあがり。お好みでごまをプラスして。

 

<おやつ―蒸しパン(卵・乳製品なし)>

おやつとお茶で、ほっとひといき。市販のホットケーキミックスを使えば簡単です。

[材料]

・ホットケーキミックス 50g

<手作りホットケーキミックス> ・小麦粉 40g ・てんさい糖 7g  ・ベーキングパウダー 小1/2

 

・水 50cc

・お好みで ごま、レーズン、くるみ、アーモンド、梅シロップの梅など 大1

 

[作り方]

①袋にすべて入れ、空気を抜いて一番上で結びます。 *特によく空気を抜いてください

②全体をもみ、なじませ、生地を袋の下方に寄せて形を整えます。

③沸騰した湯に入れ、全体に熱が回るよう、途中で裏に返し、15分ほど中火で加熱したらできあがり。

 

また、半分に折って、袋の中で1時間半くらい浸水させたパスタ(1.4mm)は、袋の中に熱湯を加えて1分半くらい置くとアルデンテに。アウトドアでも便利な技です。

 

6 災害時にも役立つ新聞紙の折り方「カトー折り®

 加藤祐一氏が考案された「カトー折り®」は、新聞紙、包装紙、コピー用紙など一枚で様々なものを作ることができる折り方で、『eco japan cup』で二回受賞されています。

加藤氏から許可をいただき、こどものみなさんと新聞紙の食器を折りました。

 

調理後のポリ袋料理を置けば、食器がない場合も、やけどすることなく安全に食事ができ、食後に洗う水を使いません。

(絶対かぶる)

はさみ、セロハンテープ、のりを使うことなく、食器の他にも「中身が見えないゴミ袋」「スリッパ」「簡易トイレ」など、さまざまに役立つ折り方を考案され、今年11月には「カトー折り®」のご著書が出版予定だそうです。快く許可くださり、まことにありがとうございました。 


こども寺子屋・おとな寺子屋

栁原 里実さん

「この時代に、この場所に生まれた、いま持っている心と身体で、この季節に、ここで手に入るものを、大切な人とまるごと味わう」をモットーに、簡単な英語表現を交えながら、四季の行事や暮らしの手作りを楽しむ教室「こども寺子屋」「おとな寺子屋」を主宰している。

ブログ:五感まるごと☆四季を愉しむ寺子屋だより -What a Wonderful Everyday Life in Japan!-